獅子座流星群を とれ な かった…… orz

10111701

タカベ氏をカメラの世界に引き込むべく、EOS 20D を持たせて風景でも……
とか思いながらウェザーニュースのサイトを見てる時に気付く。
17日から18日早朝にかけて獅子座流星群を見るチャンス…… とな!?

去年はオリオン座流星群双子座流星群と、2回チャレンジするもいずれも光跡を捉える事が出来ず。
肉眼ではいくつか見れていただけに写真に残せなかったのが残念だ。

そして今回は獅子座流星群のチャンスとか。
でも一番見れるのは18日の明け方。
仕事がある身では17日の24時くらいまでが限界。
それでもまったくチャンスが無い訳でも無いらしい。

そんなわけでザキ氏を巻き込みつつ1年ぶりの高ボッチに向かう。

去年のオリオン座流星群の時は情けない失敗を犯す。

『星が多すぎてオリオン座がわからねー!』

山の上の撮影だったおかげもあってあの時はかなりはっきり星が見えた。
というか見えすぎた!
そして北斗七星オリオン座くらいしかピンと来ないおいら達は、まったく違う星を見てオリオン座と認識している始末……
普段からまったく意識していない“獅子座”なんぞ解るはずもない!

だが今年は違う!
あの後「そういえば良い物あったなぁ」と思い出して秘密兵器を購入!
それが……

10111702

これだ!

PlayStation Portable (AA)

PSP用ソフト HOMESTAR PORTABLE/SEGA (AA)

PSP用GPS PSP-290 (AA)

= ポケットプラネタリウム!

最近のやたら高機能な携帯スマートフォンならアプリがどっかに転がってそうな気がしないでもないんだけど、通信料とか考えるとイマイチ手を出すことが出来ずにPSP用のソフトを購入。
まぁ、お値段1800円と買いやすい価格だし、ゲーム以外にもこんなソフトを持つのも悪く無い。
で、このソフトの何が秘密兵器かと言えば、この写真の様にGPSを搭載した上で起動すると、現在地、現時間での星図を画面上に表示してくれるところだろうか。
(携帯でも出来そうな気もするけど、まぁ、価格の面で有利じゃなかろうかってことで……)

10111703

さらには予測されている流星群なんかのイベントも収録されているから、天体イベントを観賞するには強力な武器となる……かも?

因みに用意した秘密兵器は情報機器だけじゃない。
高ボッチからの夜明けやら、霧ヶ峰の夜明けやら、諏訪湖の夜明けなどなど、この寒さが最上だろ!ってのを回を重ねる毎に塗り替えられ、寒さ対策考えないと体が持たん! (歳か?!)

そんな訳でPSPの下に敷いてあるあったかアイテムも用意。

eneloop soft warmer 充電式ひざ掛け ENW-SW3S (AA) だ!
まぁ、元々は築年数が40年を越える会社での冬場の寒さ対策のつもりではあったんだけど、バッテリータイプなら寒空の下での撮影で使えそうだってことでコイツをチョイス。

よし!
これで今年の夜景・夜明け撮影の準備は一部を除いて全てにおいて万全だ! (即矛盾!)

そうそう、準備といえば車。
現時点ではやたら寒かったり、暖かかったりと今年の寒さが読めない。
とはいえ流石に高ボッチまで登れば凍結してるかもしれない……
タイヤは勿論ノーマルだ。
どの車もスノーはまだ履いていないし、最悪途中で引き返す可能性もあるかもしれない。
そんな事を考えながらも気がつけば高ボッチ高原へ到着。
心配された道路の凍結もなかった……が!
よくよく見ると木々が霧氷状態になってる上に、少し森の中に入った所は白い物で覆われている……
車の準備としてはかなりギリギリだったようだ。

高ボッチ高原に着くと、予想に反して全く車が駐まっていない!
これが夜明けの頃となると「本当に早朝か?!」ってなくらい車が駐まるんだけど、流星群狙いで来る人も居るだろうと予想してただけにこれは意外だった。
去年オリオン座流星群を見に車山に登ったときは、すでに数台駐まってた上に、その後も断続的に車が登ってきてそこそこ賑やかだったから尚更意外だ!
結局この日は2時間近い滞在中、やってきた車は2台しかいなかった。

でまぁ、平日の夜。
明日も朝から普通に仕事があるだけにのんびりとはしてられない。
早速セッティングを開始する。

今回の構成はこんな感じ。

●メイン
CAMERA: EOS 5D
LENS: EF 24-105mm F4L IS USM (AA)
TRIPOD: Geo Carmagne E645L (AA)
ETC: Canon タイマーリモートコントローラー TC-80N3 (AA)

●サブ
CAMERA: NEX-5 (AA)
LENS: E 18-55mm F3.5-5.6 OSS (AA)
LENS: E 16mm F2.8 (AA) + VCL-ECF1 (AA)
LENS: TS-E 24mm F3.5L
TRIPOD: ULTRA LUXi F (AA:ULTRA LUXi L)
ETC: エツミ E-6205 (AA)
ETC: HAKUBA ブラックオートレリーズ 2 100cm (AA)

なんか構成がおかしい気もするけど気にしない。

それから忘れちゃいけない暗所撮影時に必需品のライト。
GENTOS 閃 SG-305 (AA / BLACK)

このモデルはどこにでも売ってる単四型乾電池を電源に3本使う。
かなり小型な上に光量が強く邪魔にならないからカメラバッグに常備している。
ただ光量が強いが上に、名所スポット等他のカメラマンが多く集まる場所では注意が必要だ。

意外と誰も居なかった今回はライトを遠慮無しに使って……
と思うまでもなく、かなり明るかった月明かりだけで事足りてしまった。

メイン、サブ双方を設置した後は早速撮影開始!
まずは特に設定を気にすることなくいつもの感覚で撮影。

10111704

標準域付近のレンズを使うと星が流れてしまう為16mmレンズを使用。
高感度ノイズを嫌ってISOは200

撮影された絵は、割と何時も通りの物になっている。
オリオン座はしっかり見えてるし、山の稜線も解るし空の色のグラデーションも綺麗に出ている

だが求めているのはコレジャナイ!
ネットで見る星空を撮影した作例だと、もっと輝度の低い星や、星雲なんかも写っていた。
しかしいざやってみようと思うと中々うまく撮れない。
ある1枚は全体的に白っぽくなり、ある1枚は星が流れすぎある1枚はノイズが多くて星だかなんだかわからない状態に。
露光時間絞りISOといろいろ替えてきたけどどうにも設定がはまってないらしい。
ただまぁ、コレに加えたレンズの組み合わせまでは試していない。

で、投稿された作例を見ると、超広角系統のレンズ、意外と高いISO、さらには意外と長い露光時間
おいら的にはいままで避けてきた条件だ。
まず広角系レンズ。
広ければ広いほど“流れ”を無視出来るのは解る。
しかしただでさえ小さい星を広角で撮ってしまったら、かなりの星は消え(等倍などで見る場合)狙ってた星座も消えてしまうんじゃないか?
と、そう思うと選ぶ事は少なかった。

次にISO。
やはりノイズが気になって普段は最低感度で撮影。

最後に露光時間。
標準域のレンズばかり使ってたってこともあり、露光時間は短めだった。
長くても10秒程度だろうか?

で、ネットで見る作例を参考に、近い設定にセットして試す。
ISOを上げてさらに長時間露光ってこともあって、普段はオフにしている長時間露光時のノイズ低減もオンにしてみた。
因みにシャッタースピードはバルブモードで適当に

10111705

いけた! (・∀・)

あっるぇぇぇぇええええ???

その昔ISO高くしてわりと長めの露光時間を設定したとき、全体的に白っぽくなってしまい、それ以降試すことは無かった。
広角だけど星が小さすぎて見えないってことも無かった。
機材の違いかなんかの勘違いか……、いろいろ試さなさすぎだったのは間違いが無かった。
でもまぁ、なんとなく設定は掴んだ。
後は撮りまくるのみ!

(ー’`ー;) うーむむむ……
この感じならきっとイケル……
ってな訳で VCL-ECF1 を装着してみた。
数十秒シャッターを開け、ほぼ同等時間のノイズ処理を終えた後 NEX の液晶にプレビューが表示され……
なんだこの素敵写真は!?
NEX の液晶が綺麗な事もあって予想よりかなり綺麗な絵が表示され、興奮しすぎて思わずザキ氏に自慢する。
「どうよこれ!」
「うお! なにそれずりぃ!」

10111706

魚眼レンズ独特の歪曲した地平線と、眼下の諏訪湖周辺のイルミネーション。
手前の丘や奥の山々の稜線に夜空の鮮やかな青いグラデーション。

これらが小さな液晶に凝縮されて映し出されている。
家に帰ってPCのモニタで等倍表示したらノイズとかでショック受けるんだろうなぁ……
とも思ったけど、まずは目の前に表示される画像に驚喜した。
実際現像してみるとそこそこノイズは見えるけど、等倍とかでじっくり観賞とかしなければ十分使える。

なんか楽しくなってきて寒さも忘れて撮りまくる。
因みに、あまりに外気が寒すぎるとエネループの膝掛け程度じゃどうにもならず。
防寒着の下にでも挟み込めれば良いんだろうけど、バッテリーがやや邪魔。
待ち時間の車中で使うのがベストですかね。

そうそう、高ボッチといえば諏訪の夜景っしょ!
てなわけでそちらもぬかりなく!

10111707

こちらは止まってるイルミネーション撮影だからISOは最低感度の100。
ガスってるおかげで自然にソフトフォーカスが適用されている。

ぶっちゃけこの曇り具合で星の見え方も心配したけど、どうやら雲より上に来ているっぽい。
この分だと明日の朝辺りは綺麗な雲海が拝めそうな感じですなぁ~
でも仕事前に出てくるほどの“ずく”は無い!
今回は夜景に全てをかける!

それにしても魚眼面白いな。
メインだったはずの EOS 5D を差し置いてひたすら NEX-5 で撮りまくってる。

10111708

ホワイトバランスは昼白色蛍光灯設定で、赤みを残しつつ青が強調される設定。
白色蛍光灯設定まで行くとちょっと青がキツイ。

上でも書いてる通り、雲より上に来ているおかげで月がやたらと明るい。
自販機なんかの光も無いのに地面の様子がよく解る。
というわけで背後の風景にレンズを向けてみた。

10111709

本当に人工の明かりの全く無い山頂か?!
月は太陽並に輝いてしまっているけど、星がくっきりと写り、辺りの様子も色が鮮やかに出ていて日中撮影を思わせ、そこにフレアが発生したことで、なんかだかSFの世界の地球外惑星の1シーンにも見える1枚となった。
我ながら自画自賛が過ぎるけど、いつもとはちょっと違う写真が撮れたんだから仕方が無い!
魚眼おもすれーーー!!!

Σ( ̄□ ̄; ハッ!
いかんいかん、今日は流星群を撮りに来て居たんだった……
しかし、肝心の獅子座ははるか山の向こう。
出てくるのは0時回ってからだ。
でもまぁ、獅子座が山の向こうなら、山の上から天空に向かって延びる光跡が見れるかもしれない。
というわけで獅子座が登ってくるであろう方角を探す。

PSP HOMESTAR は山の向こう(地平線の下)の星座を表示することが出来る。
山の向こうの獅子座を探すと……

10111711

発見! (・∀・)

そこから上に登って……

10111711

かに座おおぐま座の間か、なるほどな!
いや、わからんけど。

画面上に現れた星と同じ構成の星を探す。

10111712

それっぽい場所を発見。
それにしても……
月の光がかなり強く、手前の丘がかなり鮮やかに写り、星がやや大人しくなってるように感じる。
月が隠れていれば星をもっとくっきりと写すことが出来たんだろうか?
夜空の撮影はまだまだ研究の余地があるな……

折角だからPSPの画面と実際の写真を見比べてみた。

10111713

微妙な形状的誤差はあるけど、位置関係はばっちりじゃなかろうか?
ちなみにPSPの画面の方が星が少なくみえているけど、表示制限で細かい星の表示をオフにしてある。
これをオンにした上にさらにこの星空をみても余計混乱するだけだろうから、これくらいの表示で丁度良い。
まぁ、iPhoneかなんかのセカイカメラ機能で夜空にカメラ向けるだけで星座が解るようになったら無用の長物となりそうではあるけども……

位置を固定してからはひたすら流れ星を狙うのみ。

しかし!
ファインダーはもちろん、肉眼ですら一度も捉えられずに時は過ぎ、23時20分頃撤退。
やはり簡単には流れ星を撮る事が出来ませんなぁ~
また別の流星群がピークになる時期に期待するとしますかね。

そして帰り道。
行きに鹿を発見。
しかしカメラの準備をしておらず、撮る挙動を取るまでもなく逃げられた。
帰りこそは野生動物も撮ってやる! と NEX-5 をスタンバイさせつつ下山。
すると目の前に鹿が!
しかし夜道に NEX-5 はちょっと酷すぎた……
鹿はばっちり……

10111714

撮れませんでした~ (・∀・)
フォーカスは迷い、さらにシャッタータイムラグによって完全に逃してしまった。
後ろ姿すら写ってない。
だからと言って EOS 5D だったらイケルかといえば、まー難しかったのは間違いなさそうですな。

(ー’`ー;) うーん……
やはり明るい望遠レンズが欲しくなりますなぁ!
なぁ!

まぁ、そんなわけで獅子座流星群2010……
失敗!

次の流星群こそは…… (`□´)

コメント