思わず新カテゴリ
大様の耳はロバの耳的な鬱憤晴らしな感じで。
機械加工と言えばもはやCAD/CAMは切っても切り離せ無い物であるにも関わらず、どーにも古い会社の中では理解してもらう事が難しい。
2003年に導入したシステムはOSがWindows2000で、ソフトウェアのバージョンアップは2006で停止。
2008年頃からPCそのものの更新及びバージョンアップを提案するも通らず。
しばらく静かにしておいて何かのタイミングがあればまた提案しよう。
そういう事にした。
そしてついにチャンスが巡ってきた!
CAD/CAMマシンの後に導入し、1回買い換えしている別部署にさらにノートを追加する事になった。
そしてその部門を取り仕切るのはCAD/CAMマシンのバージョンアップを様子みさせる元凶の取締役 (30代、親の威光で一気に取締役) 。
CAD/CAMマシンは2003年の導入当時からクリーンインストール無し (インストール方法が特殊で個人では出来なかった) ということもあって、去年の夏あたりから温度が上がると熱暴走気味になってきている。
散々却下されてるけど仕事にも影響あるし、このタイミングならば却下される事はあるまい!
会議に上げるべく早速大凡の見積もりを取る。
PCのリニューアル+バージョンアップ+最近仕事量の増えてきた3次元対応モジュール=100万弱。
本来ならば増えてきたCAD/CAM作業と作業者に備えて新規に1セット導入したいところだけどそうなると200万を超えてしまう。
さすがにちょっと厳しいか。
そして会議。
ノートは誰からの反対も無くあっさり通る。
そしてCAD/CAM!
曰わく、詳しいことは解らないから8時間掛かる物が1時間まで短縮されるといったポイントが欲しい。
いやいやいや、詳しいも何も仕事の形態が変わって3次元が必要ってのは共通認識じゃん!
しかも時間の短縮もそんなファンタジーな話は無い! 全く伝わってない事に愕然。
曰わく、自作だとオレ (取締役) が使う時解らないからNG。
会社に設置しているPCの7割はおいらが自作している。
スタートはショップブランドのPCで、パワーアップを繰り返す内にパーツが増え、気がついたらPCそのものが増えていたという良くあるパターン。
各部署に行き渡ったと同時にメンテが行き届かなくなってきた頃から別の階のPCはDELLだったりEPSONだったりを使用。
会社での利用という事もあって保証も“一番良い物を頼む”となって5年間の翌営業日出張サポートを付けている。
トラブルになったら即刻来てくれて問題もすぐ解決するからDELLにしろ! ということらしい。
おいら的には1日を争うような仕事の場合、むしろ自分自身でメンテ出来た方が咄嗟のリカバリーをし易い。
なまじ製品PCを使ってしまうと、自前で直した後に保証が利かなくなってしまう。
しかしその辺が通じない。
良いタイミングで先行して購入したDELLのノートが、2週間で電源が入らなくなる故障発生。
発生日は木曜日で、早速出張サポートをしてもらうものの、金曜日に引き取り、土、日、月と過ぎ、火曜日に到着。
5日もの空白が発生する。
これが急ぎの仕事だったら間違い無くアウトだ。
それに大きい会社の一括購入ならともかく、従業員数10人ちょっとの小規模会社で、しかも使う人間が99%固定されてる環境下では価格以外のメリットが見いだせない。
曰わく、ソフト屋の請求額が不当に高い“気がする”。
高いっちゃ高いけど一般販売されてるソフトと一緒にしてくれるな!
曰わく、ソフト代をペイできるほど稼ぐ見込みがない。
機械で加工を行うには加工データを作る必要がある。
そしてその制作費は当然依頼元に請求する事になるわけだけど、その事を言っているらしい。
というか、このソフトを使って作られたデータによって会社の利益の9割を稼いでるんですけども?!
なぜ単体の利益で計算しますかね?!
曰わく、代理店の人間が気に入らない。
・・・は?
なんかもうむちゃくちゃだ。
この取締役は自分の知識の範囲内で説明される事には耳を傾け、それ以上の事は全て“マニアック”で処理する癖がある。
現在のCAD/CAMは、2006年のバージョンアップの時点でOSのパワーアップとPCのパワーアップを行えるチャンスがあった。
しかし当時のCAD/CAMソフトほぼ全般は、XP環境より2000環境の方が安定する(メーカー談)と言われてた頃で、主に扱う側のおいらとしても“安定度”を優先させた結果バージョンアップだけで済ませていた。
そして時は流れて3次元はもはや必須事項となり、そんな制作環境には4G超のメモリ環境=64bitの動作保証も当たり前に行われる様になっている。
OSもXPからVistaを飛び越えてWindows7での動作が保証されている。
代理店がプレゼンに来たときまずは動作環境について尋ねた。
「OSはWindows7の64bitで問題ないですか? メモリの量は4G以上あった方が有利ですか? OpenGLということは、ワークステーションの方が有利ですか?」と確認していた所、「そんなマニアックな事はどうでもいいだろ、そんな事より客先から貰ったデータを2,3回の操作で思い通りの加工データにできますかね?」と来た。
物にも寄るとは思うけど、ウチで扱うメインは量産品であり、データ作成時間こそ掛かるけど加工時間を短縮させる為に経路を手動で組んでるウチの場合、どれだけ精度がよくても自動処理は不可能。
時間短縮は無理だけど“扱える内容が広がる”事こそがバージョンアップの最大の目的。
この辺りの説明がどうにも理解してもらえない。
当たり前の様に代理店の人にもやんわりと「そのような場合の手数の減少は難しいです」と諭される。
(取締役が自ら招いた他のCAD/CAMシステムの代理店の人にもやはり同じ事を言われる)
コレが癇に障ったらしい。
勘弁しろ!
結果的に4年前の議論に戻ってしまった。
だめだこりゃ。
もういい。
最初から期待してたのが間違いだった。
取締役の意見に乗せられた代表取締役に対して 「CAD/CAMの件については取り下げます」 と伝え、代理店に 「1セット新規購入で薦めましょう」 と連絡を入れる。
PC一式からソフトまでで総額300万弱。
(旧一式は取締役一派に譲渡、しかしバージョンアップの提案があってもしったこっちゃない)
自腹きったるわ!
まぁ、考え方によっては自前の環境が出来たというわけで、いつでも離脱 (独立) 可能な状況が出来たともいえる。
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