まったけを喰らう

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「松茸を食べたい」おかん
まぁ、たまには……ってことで松茸小屋まで行く計画をするも、当のおかんが風邪でダウンして流れたのが2年前。
去年は記録的大不作でそもそも小屋が機能していなかった。

そして今年。
ニュースでは去年と違って大豊作の気配。

ネットで情報を探して食事を予約。
2年越しの松茸計画ついに実行の時!

(●その後さらにまったけ●)

全く根拠は無いけど信州なら松茸は多い方だろう。
とか思ってたら、なんか知らん間に長野県は松茸の出荷量で日本一になってた模様。
なるほど……
だからこそ敢えて松茸料理を食べに行くことが無かったのか! (チガウ
いやまぁねぇ?
いつでも行けるとか考えると行かないのが人間ですし。

で、多いのは良いとして具体的にどの辺に松茸があるのかが解らん。
こういう時はググルに限る。
キーワード“長野 松茸”だ!
駒ヶ根に行った帰りに、道路脇に“松茸直売所”をいくつか見かけていて、食べに行くとしたら伊那の方だと思っていたら、検索結果はいずれも上田
なんだ、和田峠越えたらすぐそこじゃんか……
近ければ近いほど行かないのは人間の性だから仕方が無い。

で、予約を入れた店は“あぜみち山荘”
他にも何件か出てきた店の中で敢えてココを選んだのには理由がある。
料理の内容、値段はどこも大差無い。
場所もほぼ一緒。
決め手はただ一つ、“サービス券”の存在だ!
なんでも“1品自慢の松茸料理提供”とな。
つまり10品ほどある料理の中から何かサービスして貰えるってことか!
(よく考えればそんな都合のいい話は無い、都合良く解釈しすぎた……)

朝9時、上田に向けて出発。
予約したのは午前11時だから、大体30分前頃到着する予定。

ナビによる目的地到着10分ほど前。

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すぐそばにある松茸山から毎朝松茸を採ってくるとか書いてあるから、そこそこ山を登った所にあるんだろう。
なんて思っていたけど、結構家の数も多くてあんまり山って感じがしない。
とはいえ、都会の人間から見れば十分山か。 (^^;

そこからさらに5分ほど進むとなんとなく強引に風景が変わった。

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あぜみち山荘の看板を目印に脇道に入ってすぐの風景がコレ。
おおー
松茸に近づいた!

が!
ほんの1,2分登ったところで到着。

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ちょーっと電柱と電線が鬱陶しいけど見晴らしの良さそうな小高い山の上に目的地を発見。
因みに到着時間は10時30分。
あぜみち山荘の開店時間は11時。
早すぎる!

一番乗りの駐車場に車を駐め、うろうろしてると店の人がやってきた。
とりあえずどうぞーってことでいよいよ山荘へ!

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あぜみち?に疑問の残る道を上がって店に到着。
スタッフ間に話が伝わってるかどうかは兎も角、「え?もう来たの?」ってな反応に迎えられた。
まー、開店までまだ20分あるしね。 (^^;

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予約の時点ではゆっくり食べれそうな個室を希望していた。
が、「見晴らしが良いから是非広間へ!」と、広間を薦められる。
まぁ、天気も良かったし、個室は確かに日陰になってたしってことで広間を選択。
その広間の雰囲気はなんか懐かしい物を感じた。
なんかこー、小学生の時に地区の行事で参加するとこんな感じの場所で昼食とかとったような?

そして眼前に広がる光景はコレ。

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赤松林っぽいけどざっくりとえぐれたような斜面はどことなく作業現場を思わせなくもない。 (^^;
が、鴻ノ巣山という山だそうで、かつて海底だった頃の姿を見せているとか、話を聞くと実に興味深い。 (ー’`ー ) なるほどなー

今回頼んだコースは“三”コース
全5コース中のど真ん中のコースだ。

“松”コースは、
・松茸なべ
・松茸どびんむし
・松茸飯
・松茸汁
・香の物
・きのこうどん

の6品、5,000円

“茸”コースは上記料理に、
・松茸茶碗蒸し
・松茸天ぷら

の2品を加えた8品、6,500円

今回の“三”コースは上記料理に、
・焼き松茸
の1品を加えた9品、8,000円

“味”コースは上記料理に、
・松茸銀蒸し
の1品を加えた10品、10,000円

“姿”コースは上記料理から、
・焼き松茸
を抜いて、
・松茸姿焼き
を入れた10品、15,000円

個人的には“銀蒸し”に一番期待している。
が、コースは“三”
一品ご提供の料理“銀蒸し”に決めだ!

席に着いたら今度は撮影チェック。
1回8,000円の料理なんてそうそう食べれるもんじゃ無いし、松茸料理なら何を撮っても絵になりそうだって事で、全ての料理を撮る気まんまん。

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やや逆光気味だけどまぁいいか!

さぁ来い松茸!

と、最初に出された物はコレ。

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すわ!松茸1stアタックか!
とか思ったけどそれらしき姿が見えない。
確かに“松茸の”香の物と書いてあるわけじゃないから入って無くても仕方が無い。
因みに手前は……、酢の物じゃないな。
なんだろう?
塩漬けというかなんというか、白米が大量に欲しくなる漬け物?
奥にあるのは恐らくシメジのカラシ和え? こちらも白米が欲しくなる。
まぁ、いきなりストレートでは来ないわな。
ジャブだジャブ。

さぁ! 次はなんだ?!
茶碗蒸し辺りで様子見か?!

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ぐは!
いきなりストレートが来やがった。
3人前とはいえ、松茸がごろごろ入った松茸なべの登場だ。

と、同時にもう一皿到着。

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鍋へ追加する見たことあるようなきのこから見たことの無いようなきのこうどんの入った皿だ。
うどんはひとまず置いておいて、その他のキノコ他を投入。
煮込んでいる間にもう一つの料理に手を付ける。

松茸どびんむしだ!

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まー、最初といえばやっぱコレでしょ。
今日は天気が良くて、日が当たると結構暑いんだけど、建物の中の日陰だとちょっと肌寒い。
しかも風が強くて長いこと待ち続けていたおかげで体が結構冷えていた。
そんなタイミングでこの土瓶蒸し。
完全ではないけど、ほどよく体も温まって鍋への準備は整った!

そして松茸なべが完成。
なかなかの存在感を持った松茸を頬張ると、味付けはやや薄味ながら松茸の味が一気に広がる。
こんな時、顔がにやけてしまうのは人間なら仕方が無い現象に違い無い。 (´д`*)

ある程度松茸を片付けて、空いたスペースにうどんも投入。
やや煮詰まって薄く感じた味は良い塩梅に変わっていた。
松茸そのものは食べきってしまったけど、松茸の風味が移っていて美味。
やばい、満足感が半端無い……

うどんを食べきった頃、脇にまた強烈なものを置いてかれる。

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姿焼きではないけどこのインパクトはすごい!
というか流石松茸のコース。
どの料理もしっかり松茸が入っている。
この後もしっかり食べれるだろう……ってことで、デカイ松茸をお持ち帰りすることに。
手前の小さいのだけを焼いて食べる。

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表面に水分が出てきた所が食べ時。
二つに裂いてすだちを掛けて食す。
口の中が松茸の香りでオーバーフロー状態!
心ゆくまでその味を堪能してるとある事実に気付く。
「あれ?、この味って……、冬直前の森の地面を覆い尽くす枯葉の香り?」
枯葉って!
なんとも浪漫の欠片も無い例えと我ながら思わんでもないけど、表現すればそんな味になるんだから仕方ない!
とはいえ、秋の味ってイメージだから悪く無い表現……のはず。
(周りの評判は悪かったけども……)

が終わって焼き松茸と、徐々に味の濃さが落ち着いてきた所でコイツの登場。

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茶碗蒸しといえば椎茸が相場だが、これは松茸の茶碗蒸し。
椎茸が苦手なおいらとしてはまさに至高の茶碗蒸しと言える!



駄菓子菓子!
底にはやはり椎茸が眠っていた……
しかも結構肉厚なヤツが……
とことんきのこ尽くしのコースですなぁ~ ( ̄▽ ̄)

結構腹の容量が満たされてきた頃、味の予想が付きやすくて期待してた一品が来る。

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天ぷらだ!
家で天ぷらを食べる場合、基本的にはタレを付けて食べている。
しかし、法事か何かで抹茶塩を付けて食べる味を知ってからは塩を付けて食べる味に目覚める。
そこに来て松茸の天ぷら……
コレに塩付けて食べたらどれだけ美味い事か!
実際に食べてみると想像通り美味い!
美味いんだが、塩がただの塩だったのが残念……
抹茶塩で食べたかったなぁ~ (⌒~⌒)

ここで気になっている1品サービスの料理が来た!
あれ? いつのまにホイル焼き頼んだっけ?
って、この時点ですでにそんな都合のいい話は無いってのはわかっていた。

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出てきた料理は大根おろしに生?の松茸を混ぜ込んだもの。
3人でこの量だと思うとちょっと物足りなさを感じるけど、生?の松茸を食べる事なんてまず無いだけにこれはこれで有りかな。

ぶっちゃけ腹具合はもう9割に達している。
というかややキツイ。
そんなタイミングで最後の攻撃。

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松茸のお吸い物と、松茸ご飯だ!
お吸い物はともかく、松茸ご飯は意外と量が多い。
こういうご飯物って量が少ない事が多いけど、茶碗で言えば1.5杯超は入っている。
しかも松茸の量も割としっかり入っている。

時刻は12時半。
11時からたっぷり1時間半掛けて松茸料理を堪能。
これだけ松茸を堪能出来るのは次は何時になるやら……

因みにこの山荘。
窓というものはなく崖側はフルオープン。
座った座席の周囲には常に5,6匹コイツが見張りをしていた!

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広間全体で言えば何匹いるかわからんくらい。
松茸の香りを害されるのもなんだから手出しすることも無かったんだけど、これもやっぱり小学校時代の野外イベントを思い出してなんか懐かしかった。

あぜみち山荘を後にすると、折角上田に来たんだしってことでちょっとした観光も行う。
まずはこれまたお袋希望の“無言館”
第二次世界大戦で戦死した画学生の残した絵を展示している場所らしい。

その次は個人的にサマーウォーズの舞台となった上田城に向かい……たかったけど、自宅に戻る時間を逆算すると時間が足りない。
今回は舞台探訪を諦め、帰路につく。

が!
ただでは帰らない。
和田峠を降りてくればすぐにも諏訪に着くが、あえて白樺湖方面に進路を変える。

そしておなじみ“たてしな自由農園”に到着!

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連休の最終日のおかげか……って、ここはいつ来てもそうなんだけど県外車が圧倒的に多い。
TVかなにかで紹介されたのかわからんけど兎に角多い。
その内バスが乗り付けたりするんじゃなかろうか……
あれですな、信州人が海に面した場所に観光に行ったとき、お土産に海産物を買いに市場に行くのと同様、県外の人はここで信州の野菜やら果物を買っていくと。
そんな感じに違い無い。

で、信州人たるおいらがココに来る理由。
それはコイツの為だ!

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葡萄だ!
例年だとそれほど葡萄には関心が無いんだけど、今年はちょっと違う。
ココに来始めるようになった直接の切っ掛けは、夏のお楽しみのトウモロコシである。
そのトウモロコシが今年のシーズンを終わる頃、代わって売り場面積を増やしてきたのが葡萄だった。
種無しで皮も食べれる葡萄!
そんな煽りに乗せられて買って来たのが“シャインマスカット”って品種。
買って車に持ち込んで一粒食べたらそらもう飛んでもない衝撃が!
今まで食べたどの葡萄より甘い!
なんていうか酸っぱさが微塵もないやたらねっとりとした甘さ。
こんな葡萄食ったことねー!
ってな訳で、この“シャインマスカット”が並び始めてからほぼ毎週買いに来ている。
今年は異常に暑い日が続き、やや水分不足の中、緩やかでなく急転直下に涼しくなったおかげで近年類を見ないほど葡萄が甘くなってるとか。
来年は今年ほどの葡萄は味わえないかもしれない。
一昨日はゴルフで来れず、昨日は体が動かなくて来れず、となると来るのは今日しかない。
やや遠回りだけど意地でもココに来たおかげで今週も無事“シャインマスカット”をゲット。
今年のシーズンもそろそろ終わりだろうし、来週もまた来よう。

自由農園で販売されている松茸にも目が行く。
値段を見ると、松茸なべに使われていた大きいサイズの松茸が2本入って6,500円
あの料理で食べた量は少なくみても3本以上の量はあったはず。
となると価格相応、料理の手間考えればぜんぜん有りな設定だったのかな。

天気に恵まれ、松茸を堪能し、葡萄も確保し、秋の味覚をこれでもかと楽しんだ一日ですなぁ~。

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次は……
そろそろ写真の方で動きたいぞと!

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